厳しい環境条件下で生育できる作物の創出

sdgs2アイコンsdgs7アイコンsdgs15アイコン

理研は、植物が乾燥耐性を獲得するうえで「ガラクチノール」が重要な物質であることを2002年に発見しました。理研を中心とした国際共同研究グループは、ガラクチノール合成酵素遺伝子を導入した遺伝子組換えイネを開発し、コロンビアにある国際熱帯農業センターの乾燥圃場で試験を実施しました。複数年に渡る圃場試験の結果、30日間を超える無降雨期間という厳しい干ばつ条件下でも単位面積当たりの収量は最大で157%増加し、高い収量を維持できることを2017年に実証しました。
今後、開発したイネを用いてアフリカや南米において大規模な現地栽培試験を行い、干ばつ条件でも安定して2~3割の増収を目指し、他の地域の主要イネ品種においても同様の効果が発揮されると期待されています。

イネの比較写真
原品種のイネ(左)と遺伝子を導入したイネ(右)

関連リンク
干ばつに強いイネの実証栽培に成功 (2017年4月4日報道発表)