豆知識③
農作物の『育種』

農作物などを改良して、より優れた品種を作り出すことを「育種」というんだ。

お米の育種の歴史は長いよ。
寒さに強いとか、暑さに強いとか、甘みが多いとか、害虫に強いとか。
昔は、新しいお米を作るのに、何世代も何十年もかかっていたんだ。それが、「ゲノム解析」のおかげで、短期間で効果を得ることができるようになったんだ。

近頃のトマトは、甘くて、赤くて、実をたくさんつける。これも「ゲノム解析」がもたらした「育種」の成果なんだ。


最近わかったのは、ジャガイモと、芽に含まれる毒素の関係。

ジャガイモの芽には毒があって、食べると食中毒を起こすことがある。芽が出ると毒素が作られるので、1年以上の保存ができなかったんだ。だから、台風により大水害が起きた年には、ポテトチップスも市場から消えた。

でも、この毒に関係する遺伝子がわかったんだ。しかも、その働きを抑える方法もわかった。ついでに、それが、長期間保存を可能にすることもわかった。

ゲノムの研究によって、毒のないジャガイモを作ることに成功したんだ。
これは、「ゲノム編集」という最新の技術をつかった成果なんだよ。

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