理研CSRSシンポジウム Hope for the Future 開催

2021年6月4日

持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて環境資源科学(Sustainable Resource Science)という新しい分野を確立し、広く社会に普及させることを目的としたシンポジウムHope for the Future - RIKEN Symposium on Sustainable Resource Science -を2021年5月28日にオンラインで開催しました。

理研 環境資源科学研究センター(CSRS)は2013年の設立以来、植物科学、ケミカルバイオロジー、触媒化学の異分野融合によって持続的な社会の実現に向け、環境負荷の少ない「モノづくり」を理念に「課題解決型」研究を推進しています。

基調講演に、2019年ノーベル化学賞を受賞された吉野 彰 博士(旭化成株式会社・名誉フェロー) と SDGsの基礎となったプラネタリー・バウンダリーを提唱した、Prof. Johan Rockström(ポツダム気候影響研究所・所長/ポツダム大学 Earth System Research・教授)をお招きし、それぞれサイエンステクノロジーの現在や将来像、気候変動に関する世界的動向および人類がすべき事・しなければならない事についての講演を行っていただきました。

オーラルセッションでは、理研CSRSが推進しているフラッグシッププロジェクトのプロジェクトリーダーおよび副プロジェクトリーダーから概要やこれまでの成果、将来計画や展望を発表した他、理研CSRSと繋がりの深い研究機関や大学の著名な研究者より、各プロジェクトにおける研究の現状や今後の期待について講演いただきました。また、次代を担う理研CSRSのNon-PI研究者より、それぞれの研究内容と自然科学やSDGsに関する研究の将来性について発表を行いました。

さらに、パネルディスカッションでは、基調講演者、オーラルセッション講演者および政策担当の文部科学省メンバーに登壇いただき、コーディネータ(理研CSRSセンター長 斉藤和季)が提示したテーマを中心に活発な議論を行いました。

全17の講演およびパネルディスカッションを通じて、社会が求める「環境資源科学」とは何か、そして我々のセンターや研究者に何ができる/すべきかについて活発な議論を行いました。今後、本シンポジウムをひとつの契機とし、理化学研究所発の新しい分野「環境資源科学(Sustainable Resource Science)」の確立を目指して参ります。

吉野彰先生写真 Prof. Johan Rockström写真
基調講演(左:吉野彰先生、右:Prof. Johan Rockström)

パネルディスカッション写真
パネルディスカッション

センター長斉藤和季写真 理事長 松本紘写真 文科省土居下様写真  理事 原山優子写真
ご挨拶